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(3)
「・・・・・・『サスケ』?」 恐らく、目の前の滅茶苦茶にサスケに瓜二つの人物が、この館の主で 隼人と呼ばれる人物なのだろう。 その隼人が疑問符を浮かべてナルトを見ている。 「あ・・・」 失言にナルトは、慌てて手のひらで口を覆った。 気まずい沈黙が訪れる。 「あ・・・あの・・・っ」 何か気のきいた言葉の一つでも・・・と焦れば焦るほど何を言っていいのか わからなくナルト。 (ど・・・どうすればいいんだってばっ!!!!) ナルトは頭の中で、頭を抱えた。 「・・・ナルト、と言ったな」 「は、はいっ!」 それまで黙っていた、隼人が口を開いた。 「サスケ、というのはそなたの知り合いか?」 「あ・・え・・と・・・・友達、だってば・・・です」 本当はそれ以上に『仲間』 誰よりも大切な『仲間』 「そんなに私はそのサスケとやらに似ているか?」 ナルトはじ〜と無遠慮にも隼人の顔を睨みつけるように見つめ・・・・笑った。 「ううんっ!よく見ると全然似てないってば!だってサスケってばいっつもここのとこに 皺つくってむっりした顔してるってば」 隼人はそんなナルトの言葉を聞いて微笑みさえする。 (やっぱ・・全然似てないってば) サスケは怒りんぼで。 口うるさくて。 すぐにナルトのことをドベ呼ばわりする。 だいたい上忍になった人間に『ドベ』なんて言うか? 「・・・・・言わないってば!」 「何がかね?」 「・・・っ!?」 いきなりのサスケのドアップ・・・違う、隼人だ。 「なななな・・何でもないってば!」 ナルトは顔を真っ赤にしてずざざっと後ろにとびのいた。 一瞬、そのナルトに呆気にとられた隼人は・・・サスケ似のその顔を笑み崩した。 「????」 「くくくっ・・・面白い。そなたのような娘は初めてだ」 「は・・・はぁ?」 何がそれほど隼人を笑わせているのかわからないナルトは首を傾げつづける。 「いや・・すまぬ。私のまわりに居る娘たちというものは、皆大人しくとりすまして全く 本性を見せようとしない者たちばかりで・・・。新鮮だったのだよ、ナルト」 「そ・・そうなのかってば・・・?」 だからそれで、何故それほど隼人が上機嫌になれるのかナルトにはわからない。 「ナルト。サスケというのはそなたのいい人なのか?」 「・・・・・?いい人??」 「契りを言い交わした仲なのかい?」 「ち、契りぃっっ!?・・・そ・・そんなっ!サスケはそんなのじゃないってば!!」 湯気が立ち上るのでは無かろうかというほどにナルトは顔を真っ赤にしてぶんぶんと 頭を振り、自分に言い聞かせる。 (だって、だって!俺ってば男だしっ!だいたい女だってあんな・・・くそムカツクサスケ なんて嫌だってばっ!冗談じゃないってば!!) 「・・・・それは良かった」 「・・・・・??」 何が? 「さすがの私も言い交わした相手の居る娘を口説くわけにはいかないからね」 「・・・・・・・」 口説く?誰をだってば? このとき、ナルトは見事に自分が女に化けていることを忘れていた。 「私の妻になってくれないかい?ナルト」 「・・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」 ナルトは恐ろしくマヌケな顔をさらしていた。 |
■ あとがき ■
・・・・・遅すぎです(涙)
でも・・たぶん次はもう少し早くUPできるので許してやって下さいませ。