三蔵一行はいつものように、食堂で騒がしく夕食をとっていた。
 
「あーそれ俺のだって言っただろうがっ!!この赤ゴキーっ!!」
「誰が赤ゴキだ!このクソサルがっ!!だいたい名前でもついてたのかよっ!」
「へへーんっ!!そう言うだろうと思って今日は醤油で名前を書いておいたんだよっ!」
「おおっ!サルにしては珍しく頭を働かせたじゃねぇかっ!でも残念でしたーっ!腹に
 おさめちまえば証拠は残らねーんだよっ!」
「くそ〜っっ!!許さねーっカニタマの恨み思いしれーっ!!」
 キンッキンッカキンッ!!
 皿と箸の攻防が開始する。
「うるせぇっ!!てめぇら静かに食事も出来ねぇのかっ!!」
 ガウンッガウンッガウンッ!!
「はははは、皆さん元気ですねぇ」

 ・・・とまぁ、このようにいつものように時間は過ぎていったわけである・・・・。
 いつもならばここで八戒の仲裁が入り、この町で宿を取るかこのまま西へ進むかするので
 あるが今日は違った。


「悟空。では、これでも食べるか?」
「マジッ!?食うっ食うっ!!サンキューっ!!焔っ!」

「「「・・・・・・・・。・・・・・・・・」」」
 悟空をのぞく三人はそれぞれの動作・・・三蔵は銃を構え、悟浄は箸を掴み、八戒は
 笑顔を浮かべて固まった。

 それもそのはず。
 闘神太子焔は2ヶ月ほど前にお亡くなりになったはずなのである。
 間違っても復活しないように死体も三人で確認したので間違いない。(←酷い)
 



「・・・・・・貴様っ!!どこからわいて出たっ!!」
 まずは三蔵がキレた。

わいて出たとは失礼な。金蝉、今が何の時期が僧のくせに知らないのか?」
 ぴきぴきっと三蔵のこめかみに欠陥が浮き出る。

「ああ・・そういえばお盆でしたねぇ・・・・どうやらあの世から帰ってきたようですねぇ・・・・・
 死んでも死ななくても迷惑きわまりない方です」
 と言いつつ掌に気を集めはじめる八戒。
 おそらくその心中は『二度と戻ってくるなんてことのないように、あの世の果ての果てまで
 飛ばして粉々にしちゃいましょう♪』てなものである。

「ホント、いい加減ストーカーみたいなマネはやめろよなぁ〜」
 悟浄もシャキーンッといつのまにか錫杖を手にもっている。
 そこへすかさず八戒のあいの手が入る。

「悟浄。ストーカーみたいではなく、まんまストーカーなんですよ♪間違わないで
 下さいねv」
「・・・・・・・・・はい」
 額に冷や汗を浮かべて素直に頷く悟浄であった。

 さて、その間も悟空は焔に貰った肉まんをほくほくと美味しそうにほお張っている。

「んぐんぐっ・・・はふっ・・・・ごくんっ!!は〜〜〜美味かった!!サンキュー焔!
 あ・・・・・でも、どうして焔が肉まん持ってんだ?」

「尋ねるところが違うだろーがっ!!この馬鹿サルっ!」
 バシィィィンッ!!
 三蔵の快心の一撃が悟空の頭上に炸裂した。

「いっ・・・・痛〜〜〜っ!!何すんだよっ!三蔵!!そんなにぱかぱか叩かれたら
 三蔵みたいにハゲなっちゃうじゃんかぁ〜!!」
「誰がハゲだっ誰がっ!!」
 バシンッバシンッバシンッ!!
 痛いところを突かれて動揺中の三蔵。

「何をするんだ、金蝉。可愛い悟空の頭が変形するじゃないか。ちょっと見せてみろ、悟空」
 とどさくさに紛れて悟空を自分の胸元に抱き寄せ頭を撫でる焔。
 
「「「・・・・っ!!!(怒)」」」
 その場の温度が一気に氷点下にさがる。



「・・・・死ね」
 口調が冷静なぶん三蔵さまのキレようがいかほどのものか物語る。
「フフフフ・・・フフフフ・・・」
 絶対に近づきたくない八戒。
「うちのペットに気安く触ってんじゃねーよっ!!」
 唯一まともな悟浄の叫び。

 そして、銃弾と気孔と錫杖が焔に向かって放たれた。







 数瞬後、食堂は木っ端微塵の瓦礫と化していた。























 そして、三蔵一行は何事も無かったかのように西へと進む。






「ところでさぁ・・」
「何ですか、悟空?」
「焔って何であそこに居たんだ?」
 漸く、悟空がそう聞いたのは事件から三日後のこと。

「・・・・・」
 さすがの八戒もしばし返答に困る。
「さすがサル。やっと思考が人間さまに追いついたってわけね」
「サルじゃねえっ!!」
 悟空の反論に思わぬところから返事がかえる。
「いや、お前は間違いなくサルだ」
 助手席でこめかみを抑えつつ三蔵が苦々しく呟いた。
「ひでーっ!さんぞーっ!!あ!!わかった!!オレがハゲだって言った仕返しして
 るんだろうっ!!」
「誰がハゲだっ!!俺はハゲてねーっ!!」

 ガウンッガウンッガウンッ!!!





 今日も三蔵一行はにぎやかだった。




















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※あとがき※

ははははは(汗)
お盆ということで焔さま御帰還です♪
おそらくこれからも焔さまはびしばし悟空に
取り憑いてくださることでしょうvv



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