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| よくわかんねーけど。 今日は朝から変な日だった。 まず、オレがちょっと寝たりなくて・・・いわゆる寝坊してたらいつもなら三蔵がハリセン 一撃、問答無用で起こしにくるのに。 「悟空?まだ寝ているのか?」 オレは寝たふりを続ける。 「・・・まぁいい。起きた頃にでも食い物を持ってきてやるか」 ・・・っ!!?? ここで飛び起きなかったオレを褒めて欲しい。 だってそれほど驚いた。 三蔵がオレをハリセンで叩かないばかりか・・・”持ってきてやる”!? ・・・・ありえない。 病気でも何でもないオレに三蔵がこんなにやさしくするなんて・・・。 ・・・・・あぁ、そうか。 これはきっと夢なんだ。だからか・・・・寝ぼけてんだなきっと。 そして夢の中で眠りをむさぼるべく再び、心地よいまどろみに身をまかせた。 そして目が覚めたら昼だった。 窓から差し込む太陽の光を背伸びしてめいいっぱい吸い込むと、オレのお腹から きゅるる〜〜っとせつない音が盛大に響いた。 「・・・腹へった」 結局昼まで寝てたということは・・・・ 「・・・朝飯と10時のおやつ・・・食べ損ねた」 これじゃあきっとここの昼飯だけじゃ足らない。 ・・・・・八戒のとこに言って食べさせてもらおう♪ そう決めるとオレは早速窓から飛び出した。 「八戒〜っ!メシ食わせて〜っ!」 勝手知ったる他人の家。 オレは扉を開け放つと中へと飛びこんだ。 「おう、悟空じゃねぇか。よく来たな」 だが、出迎えたのは八戒でなく悟浄だった。 こんな時間に居るなんて珍しい・・・居ても寝てるのに。 「悟浄、八戒は?」 「八戒は街に買い物に行ってる。会わなかったか?」 「そっかぁ・・・いつ頃帰ってくるかなぁ・・・?」 「さぁ、そう遅くはならねぇと思うけどな。何だ、また昼飯たかりに来たのかよ?」 にやりと悟浄が笑う。 「・・・八戒のメシ、上手いんだもん!」 「へぇへぇ」 その間もオレのお腹は空腹を訴えてきゅるるるる〜〜っと切なくないている。 「そのぶんだと八戒が帰ってくるまでもたなさそうだな。ホットケーキでいいか?」 「・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」 「何だ、嫌なのか?それならお好み焼きか・・・」 「・・・・・・・・・へ?」 何だ、何で、どうしたわけっ!? 悟浄が・・・悟浄が・・・・オレにメシ作ってやるって言ってる!? 「ご・・・ご、悟浄??」 「どうした?」 いったいどういう風の吹き回しなのか・・・。 「・・・な、何かいいことでもあったのか?」 それしか考えられない。 「ん?別に何も無いが・・どうかしたか?」 どうかしたも何も・・・・!!! これって何かの策略!?オレを騙そうとしてんのか!? 「ほいっと出来上がり!やっぱホットケーキは簡単でいいね〜」 オレの目の前にほかほかの湯気を立てたホットケーキが重ねられる。 バターを落として、蜂蜜をかければ完璧だ。 「どうした、喰わないのか?」 「・・・・・・。」 これ、食べれるよな? 何か変なもん入ってるとか・・・・・・・・・・。 オレはおそるおそるフォークを突き刺し、一口ぱくりと飲み込んだ。 もぐもぐ。 もぐもぐもぐ。 ごくん。 「・・・おいしい」 普通のホットケーキだ。 変はものは入ってない。 「そっか、良かったな」 悟浄がよしよし、頭を撫でてくる。 普段なら子供扱いすんなって掴みかかるところだけれど・・・悟浄の顔が妙に嬉しそうで 拍子抜けしてしまった。 しかし・・・でも・・・ いったいどうなってんの!? 「はぁ、帰りました。おや、悟空」 途方に暮れるオレの背中から八戒の声がかかった。 天の助け! 「八戒!!」 「おやおや、今日も元気ですね。悟空」 荷物を脇へ置いた八戒が、オレの頭に手をのば・・・・・・・・ 「ふみ〜〜〜っ!!」 八戒の手がオレの頬を挟みこんで思いっきり引っ張った。 「ん〜、いい感じに伸びますねぇ〜」 はいぃぃっ!? 「ふひぃっはひっ!(八戒!)」 「くすくす、本当に悟空はいつも可愛いんですから。まるで赤ちゃんのほっぺたみたいに ぷよぷよしてますよね。やっぱりストレスが無いっていいんでしょうかね・・・悟空って あまり悩みが無さそうですし・・・単純ですもんね」 「・・・・・・・・!?」 おかしい。おかしいっ。おかしいっっ!! 何だよ、八戒がそんなこと言うなんて!! 悟浄も八戒もぜってー変!! 「おいおい、そんな悟空イジメんなって」 「イジメてなんかいませんよ。ちょっと可愛がっただけです♪バカな子ほど可愛いって言う でしょう?」 何で? どうして? 何が起こってんだ!? 今日は朝からみんな・・・・変だ!! 何か妙な病気でも流行ってんのか・・・・わかんねぇっ!! でも・・・でも・・・・ あぁぁぁっっっ!!! 「・・・何か、悟空うなされてるぜ?」 「え?何か悪い夢でも見てるんでしょうか?起こしましょうか?」 「放っておけ。どうせ喰いっぱぐれる夢でも見てんだろう」 「それにしちゃあ、苦しそうだけどなぁ・・・」 宿の一室。 悟空はうなされていた。 |
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夢落ち(笑)
本当は八戒にもう少しダークになってもらうつもりだったんですが
そうするとあまりに悟空が可哀想なんで嫌味程度で抑え。
それでも悟空にはこたえたようです(笑)