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嗚呼 あなたは何と暖かいのでしょう・・・・・・・ |
「悟空」 「?何、八戒?」 宿に着き、荷物を下ろした4人は二人ずつに分かれて部屋に居た。 公正な?くじ引きの結果、悟空と同室になった八戒が悟空を手招きして傍へ呼ぶ。 悟空はその手招きに髪を揺らしながら近づくとぽすんっとベットの八戒の横へ腰を 下ろす。 この辺境の宿屋にしては珍しくスプリングがきいていて布団もさわやかだった。 悟空いわく”お日様の匂いがするーっ!”とのこと。 「悟空」 「何?」 繰り返される自分の名前に悟空も再び問い返した。 「抱きしめて・・・いいですか?」 「うん、いいよ」 かなり緊張して言葉を紡いだ八戒はあまりの悟空のあっさりした返答にがっくりときた。 「あの・・・悟空。本当にいいんですか?」 「いいよ。どうかしたの?」 悟空がはい、どうぞと両腕を広げる。 悟空に・・・八戒が、男が抱きしめるということに抵抗が無いのだろうか。 八戒は広げられた悟空の腕を眺めながら疑問に思った。 「やっぱり・・・・・いいです」 「えー、何だよ・・・・・・・・・・・・・八戒はオレのこと嫌い?」 「・・・・・は?」 「だって・・・オレは八戒のこと好きだから・・・・ぎゅっとしたい」 そう告げて悟空は八戒の胸にしがみつく。 「こうやって・・・八戒を感じていたい」 「ご、悟空・・・!?」 「八戒、だけじゃないよ・・・・オレ、好きな人・・・皆、みんな、ぎゅっとしたい」 「悟空・・・」 ああ・・・あなたはその小さな腕で全てを抱きしめる、と言うのですね。 「八戒・・・・八戒ていい匂いがする・・・」 「悟空・・・」 「何かな?この匂い・・・・わかんないけど・・・すごくなつかしい・・・・」 八戒の目の前で悟空の髪の毛がふわふわと揺れる。 それに誘われるように八戒も悟空を抱きしめた。 小さな体はいとも容易く八戒の腕の中へ収まってしまう。 愛しい・・・・愛しい、悟空・・・・・。 あなたは太陽の匂いがする・・・・・・。 「悟空・・・・好きです」 「オレも八戒のこと好きだよ」 それは”みんな好き”の”好き”。 それでも八戒は満たされる。 腕の中のぬくもりに。 自分よりも小さなはずの体に。 八戒は悟空の体を抱きしめながら・・・・悟空に抱きしめられていると思う。 この小さな腕は、限りなく全てを優しく包み込む。 無限に。 全てを。 「悟空・・・・」 満たされる。 「それでは、食事に下りましょうか?三蔵たちが待ってるでしょうからね」 「うんっ!」 八戒の言葉に悟空が腕の中から元気良く返事をした。 八戒は先ほどまで自分を襲っていた寒気が消えているのに気が付いた。 全く、僕は・・・・・。 いつもの笑顔の影の裏で、八戒は自嘲じみた笑いを漏らす。 「八戒」 部屋から出て行こうとした悟空が振り返った。 「どうしました?」 「もう、寂しくない?」 「・・・・・!?」 驚く八戒に悟空は笑顔を浮かべると「腹減ったーっ!」と階段を駆け下りていく。 「・・・・まさか悟空に、見透かされているとは・・・・・」 けれど、嫌ではなかった。 悟空がそれだけ八戒を見ていてくれているということだから。 満たされている、本当に。 「悟空、愛しています」 あなただけを。 |
† あとがき †
おぉっ!?うちのサイトの八戒さんなのに
珍しくブラック入ってない!!(笑)
・・・邪魔者がいないせいでしょうか?(笑)
八&空・・・・けれど
うちの悟空は皆に愛されてて
悟空も皆を愛している
という形。
だから、どこか寂しさを感じた八戒は
悟空のぬくもりを感じたかった・・・・。
そして抱きしめた。
そんなお話でした♪