暗い 暗い 闇の中。
聞こえるのは己の息遣いと・・・・・耳鳴り。


どうしてこんなところに居るの?

  どうしてこんなところに居るんだ?

わからない。
 
   わかりたくもない。

誰か・・・

   誰も・・・

助けて

   助けてはくれない




 自分たちは――――――― 『罪人』、だから。










 光の届く牢の中。
 光の届かぬ牢の中。

 ずっと膝をかかえて、気が遠くなる時間を過ごしていく。
 今日は、明日は。
 そんなもの数えることもむなしすぎる。

 ただ、光が沈んで。
 ただ、松明の明かりが灯って。

 夜の闇を知る。










大丈夫
   
   まだ大丈夫

自分の名前を

   覚えている

オレは・・・・・『孫悟空』

   俺は・・・・・・『焔』


ほら、な。












光に焦がれ

   光を憎み

闇を厭い

   闇を慕う













オレたちは           『異端』





















「焔なんか・・・だーいきらいっ!!」
 鎖の戒めを手に持つ子供は大きな涙を浮かべて、顔を真っ赤にして
 焔の腕の中でぽかぽかと叩いている。
 まぁ、子供とはいえど・・その力は大人を遥かに凌駕しているので、このまま
 殴られつづけると焔も少々つらい。

 だが、それにもまして・・・その行動の可愛らしさに頬がゆるんでしまう。

「・・・悪かった、悟空」
 その姿を愛しく思うせいか、どこか謝る口調に真剣味が欠けていたらしい。
 悟空が許してやるもんか、とばかりにそっぽを向いてしまった。
 
 このままでは・・・機嫌を損ねて帰られてしまう。

「悟空・・・すまない」
 ぴんっと跳ねる茶色の髪の毛を優しく撫でながら耳元で囁くと、おずおずと
 悟空が焔を見上げてくる。
「もう二度と、約束は破らない」
 それとばかりに焔は言葉を重ねた。
「・・・・本当に?」
「ああ、お前に誓って」
 悟空の黄金の瞳が真っ直ぐに焔を見つめる。
 それは、嘘を許さず真を映す稀なる瞳。

「・・・・じゃ、許してやる」
「感謝する、悟空」
 腕の中のぬくもりを抱きしめた。






 大切な、大切なこの存在。
 
 絶対に失わない。
 絶対に離さない。

 絶対に逃しはしない。


 お前は俺の、唯一の『正気』
























「悟空・・・・もうすぐ、だ」













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::あとがき::

闇から光へ。
をイメージさせてみたくてちょっと凝ってみました♪
もし、天界で焔と悟空が出会っていたらという
ドリーム設定でお送りいたしました(笑)

・・・おかしい、ダークだった予定なのに(笑)








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