愛玩動物


一家に一台(人?)悟空が居たら?
さぁ、あなたならどうしつける?

Case by・・・・・・・
⇒【Sanzo
⇒【Gojo
⇒【Hakkai

Wherever you are free.....












† Case by Sanzo

飼い主はいつも仕事が忙しい
・・・いつも寂しいんだ



 蓮の浮かぶ池の傍。
 茶色の髪を揺らして跳ね回る小さな姿があった。

「へへっ♪」
 嬉しげに池の中を見つめ、今にも飛び掛らんばかりにてしいるのは最近、この
寺院の最高僧「三蔵」が何処からともなく連れ帰った幼児「悟空」。

 いったい何をしているのやら?

 ・・・とその時、池に黒い魚影が走った。

「えいっ!」
 ぱしゃんっ!!
 勢い欲水が跳ね上がる。
 その魚影に向かって悟空は手を突っ込んだのだ。

「あ〜〜〜っ」
 だが、魚にはまんまと逃げられてしまったらしい。

「あ・・っ!?う・・・・えぇ・・・・っとと・・・・うわ〜〜〜〜っ!!!!
 あわあわと体勢を崩してしまった体をなんとか戻そうとするが努力空しく・・・


 ドボンッ!!


「けほっ・・・っ!ごほっ!!」
 ぶくぶくと沈みそうになった体を必死にばたばたさせて岸までたどり着く。
「うぅっ・・けほっ!!冷てっ!!」
 そして陸へと上がろうとした身体を誰かに引っ張り上げられた。
「あ、ありが・・・・・」
 とう・・・と続けようとしてその人物の顔をみて悟空は固まった。

「・・・・・・・・・・・・この、バカ猿がっ!!」
 バシィィンッ!!!

 予想通りの罵声とハリセンの一撃。
「う〜〜っって〜〜〜っ!!」
「あれほど面倒をかけさせるなと言っただろうがっ!!」
「め、面倒なんかかけてないもんっ!!」
「面倒だろうがっ!!誰がいったいお前を風呂に入れて着替えさせると思ってるんだ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・三蔵」
「その通りだっ!!」
「だったら風呂いれてくんなくていいもんっ!!」
 悟空は三蔵の手の中で逃げようとじたばたと暴れる。
 だいたいあの熱いお湯の中でごしごし洗われるのは好きではないのだ。
「それで風邪ひいて更なる面倒をかけさせるわけか?」
「う゛・・・・・」
 小猿の頭ではしょせん飼い主に口で勝つことは不可能で言葉をつまらせた悟空は
三蔵に襟首をつかまれて浴室に連行されたのだった。





「ほら、ちゃんと髪をふけっ!!・・・って振るんじゃねぇっ!!水が散るだろうがっ!」
 三蔵は瞬間もじっとしていない悟空を必死に押さえつけてその頭をタオルでがしがしっ
と拭いてやる。
 ・・・・・何のかの文句を言いながらも結構面倒見のいい飼い主である。

「なっなっ♪三蔵、もう仕事終ったの??」
「さぁな」
「なー、遊んで!!」
「嫌」
「どうしてーっ!!」
「疲れる」
「うーっ!!ぜってー遊ぶっ!!」
「遊ばんっ!!」
 すげもなく拒否する三蔵だったが悟空は負けずに三蔵の服の裾にまとわりつく。
「・・・・・・・鬱陶しいっ!!」
 ついに三蔵がキレた。
「・・・・・・・三蔵のバカッ!!」
 ・・・・・悟空もキレた。
 しかも大きな金色の瞳には大粒の涙が浮かんでいた。


 仕事が忙しいからとここ3日ほど悟空はずっと一人で我慢して遊んでいた。
 誰にも構ってもらえなかったけど仕事が終れば三蔵が遊んでくれる。
 そう思って。


「・・・・バカ猿が。余計な気をまわしてんじゃねぇ」
「・・・さんぞ?」
 三蔵は悟空の涙の溢れ出しそうな眦をぐいっと指で拭うと、その華奢な身体を抱き
あげた。
「どうせお前は居ても居なくても世話をやかせるんだ。それなら目の届くところで
遊んでいろ」
「!!・・・・さんぞっ!」
 悟空は目を見開くと、笑顔になって三蔵の首にぎゅっとしがみついた。
「んじゃ、オレ・・・三蔵の傍で遊ぶっ!!」
「・・・・勝手にしろ」
「うんっ♪」



 
 優しい言葉は無いけれど。
 
 あなたはオレの大好きな”人”。







† Case by Gojo †

いつも一緒に遊んでくれる
だから大すきっ!!



「悟浄のばーか、エロガッパ〜っ!!」
「何だと、悟空っ!!」
 聞き捨てなら無いと悟空を捕まえようとした悟浄は紙一重で手をかわされて逃げられ
てしまった。
「こら、待てっ!!」
 追いかけると悟空は笑い声をあげてさらに逃げる。
「へへーんっ捕まんないもんねぇ〜っ!!」
 すばしっこい子猿は縦横無尽に跳ね回る。
 確かに動きだけならば悟浄に追いつく術はないだろう。
 だが。
 ・・・・・・やはり小猿。
 ここが狭い家の中だということがわかっていなかった。

 何も考えずに逃げ回っていた悟空は悟浄に知らず壁際へと追い込まれ、まんまと包囲
されてしまった。
「さぁ〜これでもう逃げられないぜ〜♪」
 追い詰めた悟浄はひどく楽しそうな声音で悟空を囲う。
「・・・逃げられるもんっ!!」
 悟空はやぶれかぶれで悟浄へと突っ込んでいったがその体はいとも容易く悟浄に
抱かれてしまった。
「ほい、ゲームセットてな♪」
「う゛〜〜っ!!」
 悔しくてそれでも諦めわるく腕の中でじたばたする悟空に悟浄は捕まえていた腕を
ふいに外した。
「うっ!?えっ!?」
 慌てたのは悟空で落下の感触に咄嗟に悟浄にしがみついてしまった。

「くっくっくっ・・・・・」
 そんな悟空に悟浄は耐え切れない笑いを漏らす。
「・・・悟浄っ!!」
「はいはい・・・さすがは小猿ちゃんってな〜♪」
 怒る悟空も何のその。
 悟浄は腕の中で怒りに顔を真っ赤にする悟空を楽しげに見つめるのだった。
「悟浄なんて・・・・・大きらいっ!!」
「ほ〜〜ぉ、それは初耳」
 悔し紛れに叫んだ悟空の言葉に悟浄はにやり、と笑った。
「そんじゃ”大きらい”な俺に飼われるのは嫌だろ?どっかよそ行くか?」
「え・・・・」
 瞬間、悟浄の言葉の意味がわからなくて・・・・悟空は小さな頭の中で反芻する。


『どっかよそ行くか?』


 それは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・オレを捨てる、てこと・・・・・・・・・・・?


「・・・・・ごじょ・・・・ぉ」
 すごく胸が掻き毟られるように痛くなって、知らず目じりが熱くなった。
 声には嗚咽がまじる。

「あ、おい・・・冗談だって・・・・・んな顔するなよっ!!」
 ぽろぽろと涙をこぼしはじめた悟空に慌てて悟浄が悟空をあやしはじめた。
「・・・冗談・・?ほんとに・・・?」
「ホントだって!!!俺が悟空を捨てるわけねーだろっ!!」
「だって・・・・・っ」
 泣き止まない悟空の額に悟浄はキスをおとした。


「飼い主が・・・・・俺が信じられないか?」

 悟浄の言葉に悟空が必死で頭をふるふると振った。

「だったら泣いてんじゃねーよっ・・・・・・・・まぁ”鳴く”のは構わないんだけどな」
「・・・??」
 悟浄の不埒な発言も子供な悟空にはまだまだわからない。

 それをこれから自分が一つずつ教えていくのだ・・・・そう思うと今から楽しく仕方ない
悟浄なのだった。







† Case by Hakkai †

どんな我が侭も許してくれる
だからついつい甘えてしまう・・・・




「はっかい〜腹へった〜っ!!!」
 まずは目覚めの悟空の一言である。

 
「おはようございます、悟空」
「んにゅ〜おはよう〜」
 寝癖でぴんぴんっとはねた茶色の髪をそのままに悟空は目をこすりながら八戒の
いるキッチンへと現れた。
 そして八戒の足元からくんくんと鼻をならす。
「今日は・・・・スクリャンブルえっぐ?」
「ええ、今日の朝ご飯は洋食ですよ」
「んじゃ、ウィンナーもある?」
「ありますよ、悟空好きですもんね?」
「うんっ!!好き〜っ!!」
 満面の笑みの悟空に八戒も笑みを返すと悟空の体を抱き上げて椅子におろした。
「ナプキンは自分でつけられますよね?」
「うんっ!八戒の教えてもらって練習したっ!!」
「そうでしたね」
 悟空はさっそくテーブルの上のナプキンを手にとると自分の首に巻きつけ始めた。
「上手ですよ」
 八戒が誉めるとへへ〜っと照れたように頭をかく。
「それでは朝ご飯にしましょうか」
「うんっ!!」
「あ・・・とその前に」
「ん?」
 さっそくいただきますっ!!とフォークを握った悟空に八戒の待ったが入った。
「朝の挨拶がまだでしたよ?」
「あっ!?」
 八戒の言葉に悟空はそうだったっ!と椅子をおり、八戒にかけよった。
「八戒・・・」
 くいくいと足元を引っ張られて八戒は姿勢を低くした。
「おはようございます」
 
 ちゅっvv
 
 頬にフレンチ・キス。
「おはようございます、悟空」
 八戒も悟空の頬にキスしてやる。
「へへっ!」
 どうやらこれが八戒の言う”朝の挨拶”だったらしい。
「それじゃあ、今度こそ朝ご飯にしましょうね」
「うんっ♪」
 お行儀よく手をあわせた悟空は、怒涛のいきおいて食べ始めたのだった。





「・・悟空、こんなところで寝ては風邪をひきますよ?」
「ん〜〜」
 お腹がいっぱいになった後、八戒に遊んでもらって疲れた悟空はソファにうつぶせに
なって転寝をしていた。
「悟空、寝るのならちゃんとベッドで・・・・」
「ん〜・・はっかい・・・・・・・・大好き〜・・・・」
 どうやら夢の中までも登場している自分に気づいて八戒は相好を崩した。
「僕も悟空が大好きですよ」
 そう言うと、花がほころぶように悟空が幸せそうに微笑んだ。
「くすくす・・・・本当にあなたは可愛いですねぇ・・・・」
 理性の限界を試されて大変です・・・・と八戒は微笑むと目覚める様子のない悟空を
抱き上げ寝室への扉をひらいた。

「悟空、僕はあなたが大人になるのを待てるでしょうか・・・・?」
 今すぐにでもこの腕の中に抱きしめてどうにかしてしまいたい激情を笑みで誤魔化し
飼い主の愛情へとすり返る。
 
「本当に・・・・・・・・・・・僕は困ってしまいますよ」
 あなたが愛しすぎて・・・・・。

 八戒はシーツに横たえた悟空の髪を優しく撫でると片付けをするために離れようと
した・・・・・・・・・・・・ができなかった。
 いつの間にかしっかりと服の裾をつかんでいた悟空の手によって。

「おやおや・・・・・」


「・・・ん・・・・はっ・・・かい・・・・・・ずっと・・・そばに・・・いて・・・・」
 しょせんは寝言。
 それでも悟空がそう思っていてくれるというのは真実で。




「ええ、あなたが望む限り僕はずっと傍にいますよ」
 八戒は悟空の閉じられた瞼に優しい口づけをすると悟空の隣りにもぐりこみ、その
温かさを感じながら目を閉じた。





 目が覚めたらおやつの時間ですね。











† あとがき †

ご拝読ありがとうございましたっ!!
この話は御華門が友人とメールでやりとりしてたときに生まれました♪
「金蝉集合」の話がいつのまにやら「悟空集合」になり
悟空がたくさん居たら絶対に欲しい!!!とか
飼いたいっ!!などという話になり・・・・三蔵なら・・悟浄なら・・・
と飼い方まで考え初めてしまい、この話とあいなりました(笑)
まぁ、三蔵は普段と変わりないていうツッコミもあるんですが(笑)
え?他も?(笑)
でも、それぞれ”自分だけ”の悟空なんでお好きに調教なさるようです(笑)
・・・・友人には八戒が1番****だと・・・(笑)



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