
ザザザ・・・・ザァァ・・・・・・・・・
目の前に細かい雨が降りそそぐ。
ちょっと買い物をしようと出かけた先でのことだった。
突然、雨雲がわき、あっという間に雨が降り出した。
すでに夏とはいえ、雨に濡れるのは御免したい。
慌てて近くの店の軒下に避難したのだった。
「早くやまないかなぁ・・・・」
宿に帰るだけなら風の結界でもまとって濡れずに帰ることはわけはない。
だがまだ買い物が済んでいなのだ。
え?何かって?
・・・・・・・・・それは乙女の秘密ってやつよ♪
・・・・・・こんなときに・・・・・・・
「ゼロスがいれば便利なのに・・・・」
ここ2,3日姿を現していないのだ。
どうせまた・・・・・獣王にでも呼ばれて仕事中なんだろうけど・・・。
・・・・・あたしの便利な道具3なのに・・・・・
ついでに1はガウリィで2はゼルだ。
まぁ、使用頻度としてはゼロスが一番多いんだけど・・・・・。
「ゼロスの・・・・・ばぁか・・・・」
「どうしてですか?」
「ぅきゃっ!」
いきなり隣からかかった声に驚いて軒下から飛び出そうになる。
「おっと・・濡れちゃいますよ、リナさん」
軽く腕で支えると引き戻される。
「あ、あんた何でここにいるのよっ!」
独り言を聞かれていたことが恥ずかしくてつい睨みつけてしまう。
「お仕事が済みましたので」
「それは・・・ここにいる理由にはならないでしょ」
くすくすくす。
何故かゼロスが笑う。
「では、リナさんに一刻も早くお会いするため、というのではどうでしょう?」
「・・・なっ!?(///)」
こ、こいつわ〜〜。
うう・・・・顔があつい。
「それでリナさん、どうして僕が「ばぁか」なんですか?」
「そ、それは・・・」
「それは?」
「ひ・・・・秘密よっ!」
あたしの言葉にゼロスが突っ伏す。
な、なによ〜ちょっとあんたのマネしただけじゃないっ!!
いつもそうやって人のこと煙に巻くくせにっ。
「リナさぁぁんっっ。僕は素直に言ったんですからリナさんも教えてくださいよぉ」
「だぁめっ!!」
ゼロスに会えなくて寂しかったからだなんて言えるわけがない。
「リナさんのケチぃぃっ」
・・・・・・お前は子供か・・・・・・
「ぬぁんですって!ゼロス命が惜しくないようねっ!!」
ぽわぁとあたしの手に魔力がともる。
「じょ、冗談ですっリナさんっ!」
「ダメっ!」
「うう〜許して下さいよぉぉっ」
ゼロスが泣きをいれながらあたしに縋り付いてくる。
・・・・・ほんと、こいつ魔族のくせに妙に人間ナイズしてるんだから。
「それじゃあ罰としてあたしの買い物に付き合うことっ!!」
「えぇぇっ!」
「何よ?その声は?」
「い、いえリナさんのお供を出来るなんて光栄だなぁっと・・・」
もうっ、しらじらしいんだからっ。
「でも・・・・・これってリナさんとのデート(はぁと)ですよね♪」
「な・・・・っ!?」
あたしは又もや顔があつくなる。
「リナさん、顔が赤いですよ♪」
「よ、余計なお世話よっ!!」
ああ〜もう顔あつい〜。
頬に手を当てて実感する。
くすくす・・・。
「じゃあ、リナさん早速デートに行きましょう♪」
「デートじゃなくて買い物っ!それに今は雨が降ってるでしょっ!」
「もうやんでますよ」
ゼロスの言葉に空を見上げれば青空が見え始めている。
いつの間に晴れたんだろう?
ゼロスとの会話に夢中で全然気づかなかった。
何だか・・・・・あたしの心みたい。
不機嫌だったのに・・・・・いつの間にか機嫌がなおってる。
・・・・・・・・・・ゼロスが隣にいるから?
あたしは隣で笑っているゼロスを見上げた。
「・・・・・・ありがと」
聞こえるか聞こえないかの小声でぼそっと告げる。
ゼロスは??という顔をしている。
ゼロスが隣にいてくれて嬉しい。
だからちょっとだけ素直になれる。
「さぁっ買い物に行くわよっ!!ゼロスのおごりねっ♪」
「ええぇっ!!」
通り雨の名残がきらきら光る。
こんな通り雨なら悪くない。
あたしは追いかけてくるゼロスを感じながらそう思った。
おわり♪
★あとがき★
このお話は100ヒットの、のんの様に捧げます。
こんな感じでよろしかったでしょうか?季節ものがお気に召されたよう
だったので番外編のような感じで書いてみました。
少しでも楽しんでいただけると嬉しいです! ではっ♪