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坊ちゃん=ダナ
「これを着ろ」 「・・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」 ルカが目の前に差し出した・・・ブツにダナは胡乱な眼差しを向けた。 「えーと、ルカ。それが何かわかってる・・・?」 「もちろんだ」 「・・・・・・・。・・・・・」 ダナはルカに憐憫の眼差しを向ける。 (狂皇子と名高かったけどついに・・・頭にキちゃったか・・・) 「・・・何だ、その目は」 「え、いや・・・ん、でもそれ・・・・・・・・・・・・ドレス、だと思うけど・・」 「そんなことはわかっている。何か問題があるか?」 大有りだ。 「・・・一応、僕・・男なんだけど・・」 それをルカはダナに着ろという。 「ふ、つい昨日も兵士に女と間違えられていただろう。着ても違和感はない」 「・・・・・へぇぇ・・・」 日頃気にしていることを言ってしまったルカにダナの眉がぴくりと動いた。 「・・・・・・・嫌、だから」 「何?」 「い・や・だ」 「着ろ!」 「嫌。」 むむむ、とルカとダナはドレスを間ににらみ合う。 「そんなに着たいならルカが着ればいいだろっ!」 「馬鹿が。何故俺がこんなものを着なければならん」 「だったら僕だって着ない!」 「着ろ!」 「だいたい何でいきなりドレス?・・・まさか妙な趣味があるんじゃないよね?」 「妙な趣味とは何だ、妙な趣味とは。これを着なければ踊れんから着ろと言っている」 「妙な趣味は妙な趣味だよ。・・・踊る?ちょっと待ってルカ。最初から順序だてて話して くれるかな?どうも僕、事態がよくわからないんだけど・・」 ダナの言葉にルカは偉そうに鼻で笑った。 「舞踏会がある」 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・それだけ?」 「他に何が必要だ?」 ダナは頭を押さえた。 常々言葉の足らない男だと思っていたがここまでとは・・・・。 「・・・舞踏会があるのはわかったよ。でもそれを僕が着る理由にはなって無いだろ。 だいたいどうして男の礼装じゃ駄目なんだよ?」 「俺の相手が男ではおかしいだろうが」 「・・・・・。・・・・・つまりルカの相手をさせたいがために僕は女装しないと駄目だって?」 漸くわかったか、とばかりにルカは大きく頷いた。 ここでキレて暴れださなかったダナは立派だったろう。 ダナはルカを殴りそうになる右手を必死に抑えつつ、きっと睨みあげると・・・。 悪戯な笑みを浮かべた。 「・・・だけど、僕が女装したら他の男の相手もすることになるけど・・・」 それでもいいわけ? このときのルカの顔こそ見物だったとダナは後になっても思い出しては笑うのだった。 |
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というわけで、上のはルカ坊です。
下書きの時には「・・・・カミュ?」とか自分で思ったりもしましたが
色塗ったら何となくルカになったので良し(おい)