「・・・・どう考えても、おまけ・・ですよね」
「そうだな」
「おまけ?どこに食い物があるんだ?」
「・・・違う、ガウリィ・・・あれだ」
また、この男は・・と頭を振ったゼルガディスが指差したの先にあったのは。
「どうしました、皆さん?」
にこにこ顔のゼロスだった。
食後のデザート・・・と言うには大量過ぎる品の数々を次々と制覇していくリナの隣に座っている。
しばらく自分たちと・・否・・リナと一緒に旅をすると現れた、謎の神官ゼロス。
彼はリナの驚異的な食欲にも驚くことなく、何事も無かったように紅茶を口に運んでいる。
「俺な、前から不思議に思ってたんだけどさ」
「ほほぅっ!ガウリィさんでも何か考えることがあるんですね!」
「不思議ときたか・・・多少は成長しているんだな」
「・・・・お前らな・・・ま、いいけど。あれだけ食べててどうしてリナは大きくならないんだろうな?
・・・特に胸」
ッビィィーンッッ!!
「・・・!?」
ガウリィの目の前にフォークが深々と突き刺さった。
もう一瞬、腕をのけるのが遅ければ、それは机ではなく、ガウリィの腕に命中していたことだろう。
「・・・・(汗)」
「・・・だ、駄目ですよっ!ガウリィさんっ!それは禁句ですっ!」
「そうだ。天寿を全うしたかったら・・・それだけは口に出すな」
交互に忠告される。
「いや、でもさぁ・・・」
これ以上いったい何を言い出すんだ!・・・とアメリアとゼルガディスが逃げ腰になる中、一人、騒ぎの蚊帳の外に居たゼロスがぽつり、と呟いた。
「心配いりませんよ」
「「「・・・・。・・・・・・・・」」」
リナをのぞいた、三人の視線がゼロスに集まる。
リナだけは、どうせまたくだらないことを言い出すのだろうと、デザートに集中している。