AC-F 1



 世界のとある場所。
 この世界の破滅を担った者たちが……………





「ん…」
 クラウドは重圧感を感じて、目を開けた。
「ん…ん?」
 視界に銀色の光が映る……朝?


「……じゃないだろっ!お前らっ!!」

 叫んで起き上がったクラウドの上から人が転落した。
「いてーっ」
「痛い、兄さん…酷い」
「それはこっちの台詞だ!」
 三人兄弟のうち二人、ヤズーとロッズにクラウドは命じた。
「GET OUT!ちゃんと自分の部屋で寝ろ!」
「ずりー」
「えー、ずるいなカダージュばかり」
 何故そこでカダージュが出てくる?
 眉をしかめたクラウドの腰を、誰かが後ろから掴んだ。
「!?」
「まだもうちょっと時間があるよ、兄さん…寝よう……」
「カ…カダージュっ!おまえ……っまたもぐりこんでたのかっ!」
「そうだぜ、さすがに二人でいっぱいだよなそのベッドだと」
「そうだな。僕たちが寝る場所が無いから仕方なく兄さんの上に…」
 それのどこが仕方ない。
「だからもうちょっと大きなベッドを買おうって言ってるのに」
「俺も兄さんと寝たい…」
「泣くなよ、ロッズ」

「い…いい加減に……」
 しろっ!と怒鳴りかけたクラウドのかわりに、部屋の扉が粉々に砕けた。
「なっ」
 
「貴様ら、クラウドの寝込みを襲うとは……ライフストリームに帰りたいらしいな?」
 セフィロスが正宗を構えて立っていた。

「ふん、すぐに力技に訴えようとするのがあなたの単純なところだ」
「いくらあんたといえど、兄さんは渡さねーぜ」
「兄さんは僕たちの兄さんだ」
「刀の錆にしてくれるわ」
 それぞれが武器を構え、部屋は一触即発の空気に包まれる。
 だが。




  !!!!!!!!




 その中心に、青白い光が突き刺さった。


「……やりあうのはいいけどな、外でやれ。この家、無茶苦茶にしたらお前ら全員、ライフストリームどころか二度と生き返らないようにしてやるからな」
 アイスブルーの瞳が、冷え冷えと一同に突き刺さる。
 クラウドは基本的に低血圧で朝には滅法弱く、機嫌もすこぶる悪いのだ。
「じゃ、オレはまだ寝るから」

「「「「……。……」」」」










 世界のとある場所。
 この世界の破滅を担った者たちが、仲良く暮らしておりましたとさ。